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研究紹介>心理・行動コンセプト>環境知覚>視 覚

商店街における歩行者流量が商品等からの情報取得に与える影響

<日本建築学会大会学術講演梗概集, pp. 509-510, 2015年 9月> 香取健, 大澤昭彦, 大野隆造

 商店街や商業施設を訪れた際に、通路が閑散すると、賑わいが無く寂しく感じたり店員の視線が気になるこ とがある。一方で、通路が混雑しすぎると店の商品を見ながら歩行することが困難である。
 そこで、本研究で は、商店街等で歩行中の商品の見易さと混み具合との関係を実験的に明らかにする。
 被験者に商店街の一街区 を歩かせ、気が付いた商品等について、歩行後ヒアリングする。さらに店舗の写真から記憶のある商品等を指 摘してもらう。これを混み具合の異なる状態で行う。結果、混雑時に対する閑散時の情報量は増加するが、増加する情報量は看板や店全体の印象に関する情報である。また、逆方向に進む歩行者の影響が大きい場合も同 一方向に進む歩行者の影響の割合が大きい場合も取得情報量の変化は同じ程度であった。これより、周辺歩行 者の進行方向による情報取得の影響はこの実験からは見られず、歩行者による視界の遮蔽が情報取得に影響を与えているものと考えられる。
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商業施設の店舗ファサードおよび通路形状が歩行時の視行動と印象評価に与える影響

<日本建築学会大会 学術講演梗概集, Pp.147-148, 2014年 9月> 伊藤慎太郎, 諫川輝之, 大澤昭彦, 大野隆造

 本研究は商業施設の商品の見落としやすさの観点から、通路形状と店舗ファサードによる空間構成の違いが人の視行動に及ぼす影響について実験的に明らかにすることを目的としている。
 実験内容は、各空間構成に設定し た経路を歩行するCGアニメーションを被験者に見せ、店内にある指定した商品を探索させたものである。1 つの空間構成に対し、1種類の商品を複数探索する状況と3種類の商品を複数探索する状況を用意した。ター ゲットの個数は、経路歩行時に視野内に入る店舗の個数の2倍とし、視認可能な範囲の店舗にランダムに配置 した。探索の際、アイカメラを被験者に装着して計測し、印象評価を行った。
 実験結果から以下3つの知見が得られた。1)奥が見通せない空間であるほど回遊性が高く、オープン型ファサードの方のような、ある程度店舗内の見通しがきき、左右を交互に見て、全体を見渡せるような空間が探しやすい傾向がある。2)曲がり角のある先を見通せない空間の方が連続的に続く空間よりも検出率(ターゲットを見つけた人数 の割合)が低く、見落とされやすい傾向がある。3)垂直な壁の方が平行な壁よりも可視時間が長く、 検出率が高い。
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層的構成として捉えた街並みの視覚的特徴の定量的記述法

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1), Pp.817−818, 2009年 8月> 古荘佳子 、大野隆造

 街並みを視覚的に特徴付けている要素がどれくらい街並みの特徴に影響しているのかを定量的に表すことができれば、街並みの視覚的な特徴について、より明確な議論ができると考えられる。しかし、これまでの定量的に表そうとする研究は大きく分けて2つあるが、どちらも客観的に街並み全体を捉えることと議論への利用のしやすさとの両立が叶っていない。
 本研究では、その両立が叶う、街並みの定量的記述方法を提案した。街並みを層的構成として捉え、層別に構成要素の大きさと数を計測することで、街並みの特徴を示すことができるということと、視覚的な特徴が類似している街並みにはある層の記述内容に類似性が見られるということがわかった。
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移動時の空間形状の知覚に有効な視環境要素(その1、その2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1), Pp.1071−1074, 2006年 9月> 久保晶子、添田昌志、柳 在鎬、大野隆造

日常生活において、我々は無意識のうちに周囲の空間形状を知覚して過ごしている。ギブソンによれば、人間は移動に伴って 生じる光学的流動により知覚した面の配置から空間の形状を知覚している。本研究はこの理論に基づき、平面のみで構成される空間と平面および曲面で構成され る空間の形状を知覚する際の視覚的特徴との関係を検討することを目的としている。
第1報では、平面で構成された空間について、第2報では曲面で構成される空間の形状知覚について実験的に検討を行い、面を構成する視環境要素が空間の形状 知覚に及ぼす影響を検討する。従来、心理学・情報等の分野の既往の研究で、曲面を有する物体の形状知覚を扱っているものは多数あるが、ほとんどが静止時の 物体の形状知覚の検討に止まり、実際の生活空間レベルの規模の形状知覚および移動の伴う形状知覚について扱っているものは見当たらない

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移動に伴う遮蔽縁からの情景の現れ方が視覚的注意の誘導および景観評価に与える影響

<日本建築学会計画系論文集 第556号,Pp.197-203,2002年6月> 大野隆造,宇田川あづさ,添田昌志

    本研究は屋内から屋外へ移動する際の出口空間構成の違いが、 人間の注意の誘導や外部景観の印象に及ぼす影響を画像提示実験により明らかにすることを目的としている。 遮蔽縁CG画像と景観写真画像の合成画像を、180度の視角を得られる非球面スクリーンに投影し、 注視点を検出するアイマークレコーダを被験者に装着させて実験を行った。実験後注視傾向・印象に残った要素・景観全体の印象との関連性を考察した。 その結果、もともと注視されやすい要素、遮蔽縁に視点が誘導され注視される要素、遮蔽縁の動きに伴い現れる要素が印象に残り、 景観の印象は、印象に残る要素自体の印象、視野の時間的変化、視線の動き方自体の影響が見られた。
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視点移動に伴う視覚像の光学的流動による空間形状の知覚(その1、2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1),Pp.785-788, 2000年 9月> 山下敬広,添田昌志,小林茂雄,大野隆造

 本研究は視点移動に伴う視覚像の流動(光学的流動)により空間形状が知覚されるというギブソンの説を基に、空間表面のテクスチャーに着目し、曲がり角や 段差を持つ移動空間を対象に空間形状を知覚可能な時の視覚像の光学的流動を定量的に明らかにすることを目的とする。遮蔽縁が検出できる閾値を調べるため異 なる空間形状の3種の模型に異なるテクスチャーを貼ったものを作製し、数カ所の観察点の静止画像と模型内を等速で移動する動画像をCCDカメラで撮影し、 被験者にこれらの画像を提示し遮蔽縁を検出させる実験を行った。その結果、静止画像実験及び動画像実験の結果から光学的流動により空間形状が知覚されるこ とが示され、「遮蔽縁と平行なストライプ」や「ランダムドット」のテクスチャーは遮蔽縁から背景面が表れる「視覚像の添加=遮蔽縁と直交する方向の変 化」、「遮蔽縁と直交するストライプ」は「遮蔽縁で隣接する要素の流動速度の差=遮蔽縁と平行な方向の変化」によって遮蔽縁が検出されることを定量的に明 らかにした。
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ガラス面を構成面にもつ空間の囲まれ感に関する実験的研究

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1) Pp.759-760, 1998年 9月> 原啓一郎、添田昌志、大野隆造

本研究は、近年、多数見られる透明建築の透光性・透視性に着目し、多くのガラス面により構成される空間が人間の心理、特に囲まれ感にどのような影響を与 えるかを把握することを目的とする。人間は頭部の回転や身体の移動を通して三次元的に空間を知覚しており、特に光沢があり、像を映し込むガラス面の知覚の 上でそれが重要である。そこで、知覚と行動が連動する視環境シミュレータを製作し、ガラス面の配置と構成を系統的に変化させた全15通りの縮尺模型空間を 対象に、昼間・夜間を想定し光条件を変えて、マグニチュード推定法による空間の囲まれ感の評定実験を行った。その結果、被験者の感じる囲まれ感と物理的な 空間構成との関係を定量的に明らかにした。
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移動による空間形状の知覚にテクスチャーが及ぼす影響

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1), Pp.849-850, 1995年 8月> 阿部泰浩、大野隆造

 本研究は、空間知覚に関するJ.J.ギブソンの説を実験により確かめ、空間形状の知覚にテクスチャーの及ぼす影響 を明らかにすることを目的とす。
シミュレーション装置によって、絵画的手掛かりが得られずテクスチャーのみが刺激情報となる通路模型を通り抜けさせる実験を行なった。
テクスチャーが空間知覚に重要な役割を果たすこと、そして移動することによってより明瞭な空間知覚がなされることが明らかになった。

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空間構成要素が視環境の探索行動に及ぼす影響に関する研究(その1,2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D) Pp.909-910, 1993年 9月> 秦 朋宏,大野隆造

 本研究は、視野の移動を含めた情報探索行動が建築空間の構成によってどの様に異なるかを実験的に明らかにすることを目的とする。
 被験者がスクリ-ンを見ながら手元のジョイスティックを操作することにより、模型空間内を自由に移動し見回すことのできるシ ミュレ-タを用い、模型壁面に貼られた文字の中から指示されたものをできるだけ早く探すという実験を、3種の異なる空間構成について行ない、行動の軌跡を コンピュ-タにより分析した。
 その結果、空間構成により被験者のとる方略が異なること、さらにその方略の差異が有効情報量によって説明されることを示し た。
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環境視の概念と環境視情報の記述法  環境視情報の記述法とその応用に関する研究 (その1)

<日本建築学会計画系論文報告集 No.451, Pp. 85-92, 1993年 7月> 大野隆造

 本研究は、環境からの視覚情報をその受容形態によって、意識的に注意の向けられた環境の局所的な部分(要素)から取り出される焦点視情報と、受動的に広 い範囲の環境から受け取られる環境視情報とに明確に区別した上で、従来ほとんど論じられたことがなかった後者の環境視について、それに関わる視覚情報の定 量的な記述と分析の方法を提案し、種々の心理的な環境評価との関連を明らかにする事を目的としている。
 本報(その1)では、本研究の前提とする環境の視知 覚のモデルを明確にし、環境視の記述のための要件を整理した上で、パ-ソナルコンピュ-タによる記述方法と分析方法を提案しその妥当性を検討した。
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