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研究紹介>心理・行動コンセプト>環境行動>空間―人間生態

高速道路休憩施設のトイレにおける待ち位置選択に影響を及ぼす空間的要因

<日本建築学会計画系論文集, Vol. 80, No. 713, pp. 1547-1555, Jul. 2015> 伊藤 佑治,山本 浩司, 添田 昌志,諫川 輝之,大野 隆造

  本研究は,高速道路休憩施設のトイレにおける待ち行動に着目し,空間構成の異なる複数のトイレにおける観察調査を行った。その結 果から,利用者の待ち位置決定に至る行動モデルについて,人間の心理を踏まえて考察した上で,現状の空間的な課題について整理した。さらに,それらの課題を解消した仮設実験を行い,利用者のス トレス低減につながる安定的な待ち位置を提供するための空間的な指針についてその妥当性を確認した。これらの結果は,単に高速道路休憩施設のトイレにとどまらず,商業施設等の待ち行列が発生す る他の施設においても応用が期待できるものと考えられる。

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ログセンサーを用いた高速道路休憩施設のお手洗いの利用実態把握

<日本建築学会技術報告集, No. 44, pp. 203-206, Feb. 2014> 伊藤佑治, 山本浩司, 添田昌志, 大野 隆造

  本報告では、ログセンサーを用い、トイレの利用実態を自動的に計測、把握する手法を開発した。その結果、混雑の程度に関わらずブースの利用率に大きな偏りが生じており、トイレの平面形状によっては空きブースがあるにもかかわらず待ちが発生する状況があることが確認されたこと、 利用率に偏りをもたらす要因の一つとして分岐点における見えが影響していることなどが示された。

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開放型飲み屋横丁におけるアクティビティに関する研究 (その1、その2)
  <日本建築学会大会学術講演梗概集, pp. 745-748, Aug. 2013> 

吉田麻友子, 大澤昭彦, 大野隆造

都市開発や駅前再開発により狭い路地に飲食店が連らねる「飲み屋横丁」といわれる場所 が減りつつある。飲み屋横丁は戦後の闇市から形成され、建物の老朽化などの諸問題を抱えているためそのまま保存することは難しい。しかしこのような現状にも関わらず新宿の「思い出横丁」や吉祥 寺の「ハモニカ横丁」等は賑わいが見られ多くの人に愛されている。更に「飲み屋横丁」的な空間を模した商業施設も作られるケースも見られる。「飲み屋横丁」は都市の中では防災・衛生上ネガティ ブなスペースであるが、何かしらの魅力が存在していると思われる。 「飲み屋横丁」の魅力の要因としては、建物のつくりやしつらえ、音やにおいなどの物理的な要素が考えられるが、店で知らない人と話したり賑わいを感じて歩いたりといったアクティビティも魅力を議論する上で同じく重要だと思われる。また店独自のルールや「飲み屋横丁」という特有の場所への認識等の社会・文化的な要因の一つとして考えられる。 本研究は飲み屋横丁におけるアクティビティを把握し、物理的な要素および社会・文化的要素との相互関係を明らかにすることで、飲み屋横丁の魅力の要因を示すことを目的とする。

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キャリーバッグ等の利用者が周辺歩行者の回避行動に及ぼす影響

<日本建築学会大会 学術講演梗概集, Pp.639-640, 2012年 9月> 金子いづみ, 大澤昭彦, 大野隆造
実空間における準実験によるキャリーバッグ・ベビーカー利用者に対する周辺歩行者の回避行動計測<日本建築学会技術報告集,No. 47, pp. 265-268, Feb. 2015> 大野 隆造,金子 いづみ,小林 美紀

  本研究では、キャリーバッグ等を持った歩行者に対する回避行動を把握することを目的とする。実際の街路でキャリーバッグ等を持った実験協力者に対する周辺歩行者の軌跡を撮影した。
 その結果、回避者の行動を@協力者A協力者と周辺歩行者、の影響を受けるに分けられ、協力者に対し回避者が@対向、A追越、B横切で分類できた。@ - @では、ベビーカーと荷物無を比較すると、協力者横方向に300mm、協力者前方に3000mm ほど離れて回避する。@ - Aではキャリーバッグ大を後ろに引く場合は荷物無と比べ、協力者後方に1400mm ほど距離をとって回避する。@ - Bではキャリーバッグ大を後ろに引くと荷物無を比較すると、協力者の進行方向に平均で約550mm の違いがあり、有意差が確認できた。Aでは、周辺歩行者によって回避距離を狭められ、接触の危険性があることが明らかになった。

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 商業地域における建物と街路の境界にある空間の構成と利用に関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 767-768,2010年 9月> 岸 雅之,坪田 慎介,大野 隆造

 特定の居場所がない来訪者にとって、商業地域内の公的なオープンスペースのような空間は重要である。建物と街路との間にある外部空間を境界空間として捉え、その空間構成に着目し、滞留行動を調査することで、空間構成と滞留行動の関係を明らかにすることを目的とする。境界空間は、敷地境界線と建物の間にある不特定多数の公衆に開放された外部空間で、地上階レベルとした。滞留している人の行動内容と集まり方を観察し、調査日/ 時間ごとに記録し、滞留位置、行動内容、集合形式を平面図上にプロットした。
 その結果、“待ち合わせ” “携帯電話” “会話” はストリートファニチャがある場所で行われやすく、“待ち合わせ” “会話” は街路境界領域にある看板・サイン付近で行われやすい等の傾向がみられた。商業地域における建物がもつオープンスペースでの滞留時間には、平面形状と配置されているストリートファニチャ等の付加要素が関係していることを明らかにした。

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 繁華街におけるごみの投棄行動に関わる環境要因
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 789-790,2009年 8月> 安田哲郎、大野 隆造

 我々は時に周辺環境からの影響を受けて非倫理的な行動をとってしまうことがある。道端にごみを捨てるという行為は、建物の部分的な形状や使われ方など、周辺環境から影響を受けやすいと考えられる。
 本研究は、特に道端へのごみ投棄が多く見受けられる繁華街において、ごみの投棄行動に関わる環境の特徴を観察し、その要因とごみの数との関係性を解明することを目的としている。路上に落ちたごみ数の観察調査および環境の特徴の記述などから分析を行ない、ごみの数に大きく関わる環境要因を明らかにするとともに、それらによって引き起こされる人間の行動によって説明できることを示した。
 

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高層集合住宅の公開空地における部外者の利用実態に関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(F-1)pp. 1039-1040,2009年 8月> 大滝章裕、大野 隆造
 公開空地は部外者に対して公的空間としての性質をもち、交流を補う可能性をもっている。
 本研究は、公開性の高い公開空地を創出する一助とするために、どのようなことが部外者の利用に影響するのかを明らかにすることを目的とする。
 都内に在する高層集合住宅の公開空地に候補を絞り、立地条件の異なる14箇所を対象に、その利用実態と環境を観察により調査し、部外者の利用には立地条件や周辺環境、平面形態などが関わっていること、時間帯によって利用者層や行為が異なっていることを明らかにした。
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高速道路サービスエリアのお手洗いの適切な空間計画に関する研究

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 645-648,2008年 9月> 河合 希、山本 浩司、小林 美紀、添田 昌志、大野 隆造

 近年、公共のお手洗い空間・機能に対するユーザーの認識が高まり、より快適でより便利な空間・機能を求めるようになっている。これを反映して関連研究も近年増加する傾向にあり、学校や駅のトイレにおける利用実態を求めたものや、ブースの印象評価を行ったものなど、幅広い研究が行われるようになっている。
 本研究で取り上げる高速道路のサービスエリア・パーキングエリア(SA・PA:以下、サービスエリアと呼ぶ)のお手洗いにおいても、近年、上記への対応が求められており、バリアフリー化など種々の改修が実施されている状況である。ここで、サービスエリアのお手洗いは、多くのユーザーが同時に使用するため数多くのブース(便器)が設置されており、また、多様なニーズに対応するため様々な機能のブース(和式・洋式・身障者用・小児用など)が配置されているといった特徴を有している。このことは、お手洗いの平面形状によっては、全てのブースが均等に利用されずユーザーが一部に集中し、満室でないにも関わらず待ち行列が発生するといった状況や、ユーザーが求める機能のブースをうまく探せないといった不具合につながる原因ともなる。
 以上を踏まえ、本研究では、より快適でより便利なお手洗いの空間計画の指針を得るために、お手洗いの各ブースの扉に、その開閉を自動的に記録するセンサーを設置して利用実態を継続的に把握し、ユーザーの行動に影響を与える要因について明らかにするものである。

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居室の同室者が環境調整行動に及ぼす心理的影響


<日本建築学会大会 学術講演梗概集D-1, Pp823−824, 2006年 9月> 松尾剛志、添田昌志、大野隆造

  通風のため窓を開ける、採光のためブラインドを操作するといった環境調整行動は快適な室内環境を形成する重要な手段であるが、このような行動は同室者が居る場合には、配慮や気兼ねといった心理的要因により抑制されることがある。自発的な調整行動を促すためには、そのような同室者の存在による心理的影響を考慮する必要がある。
本研究は、座席配置のような空間的な要素が環境調整行動に及ぼす心理的影響について実験的に明らかにし、調整行動の取りやすい室内空間づくりの一助とすることを目的とする。実験の結果、調整対象から同室者席までの距離といった絶対的な位置関係は調整行動に伴う環境の変化に影響を及ぼすこと、また、自席と同室者席の調整対象までの距離の差といった相対的な位置関係は、調整対象に対する支配意識に影響を及ぼすことを示唆した。同室者が存在するときの調整行動に対する抵抗感はこれらが統合した結果として感じられると考えられる。

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新入生の研究室環境における行動の変容実態とその 要因(その1・その2)


<日本建築学会大会 学術講演梗概集E-1, Pp.985-988, 2005年 8月> 遠藤一、添田昌志、大野隆造

大学の研究室には新入生が毎年所属するが、利用当初は使い勝手がわからなかったりお互いに知らない者同士であるなど、不慣れな場面が多々ある。その後、時間経過とともに研究室環境に対する印象が変化し各自は自然に適応することで、研究室環境とユーザの関係が構築されていくと考えられる。しかし、研究室環境の持つ物理的側面のほかに対人的、社会・規範的側面も含め、研究室環境における行動が時間的にどのように変化するかは明らかにされておらず、影響要因を検討したものも見られない。本研究では研究室自席まわりにおける行為の頻度・やりにくさおよび研究室環境に対する印象を取り上げ、入学から半年間における行動の変容の実態とその影響要因を明らかにした。

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屋外広場における滞在者の配置と着座選好度の関係(その1、その2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集D-1, Pp805−808, 2005年 9月> 近藤良久、片山めぐみ、添田昌志、大野隆造

 街の広場などの不特定多数の人が利用する公共の空間に留まるときには、多くの他者と空間を共有しなければならない。居場所を選択するにあたっても、空間の特性だけではなく、空間を共有する他者との関係を考慮しつつ行っていることは経験的に明らかである。このように公共の空間では、空間を共有する他者が環境を構成する要素として利用者の心理や行動に大きく影響する。人が空間を共有する他者を環境を構成する要素としてどのようにとらえ行動しているかを知ることは、多くの人が快適に共有することができる公共の空間のしつらえを計画するうえで大切である。本研究では街の屋外広場における着座地点の選択に着目し、空間を共有する滞在者の分布が、着座場所の評価に与える影響について明らかにする。着座地点選択行動に関する研究の中で滞在者の影響に関して述べたものの多くは、観察から着座地点の選択に与える滞在者の影響を統計的に分析している。本研究では実験により着座者個々の主観的な場所の評価を定量的に明らかにする点で既往の研究とは異なる

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時間経過により変化する着座者の分布が新たな着座場所選択に及ぼす影響(その1,2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集D-1, Pp.763-766, 1999年 9月> 今井拓也、大野隆造

その1
 公共空間において座席を選択するような場合、これまでは自身のパーソナルスペースを確保するために他者を避けて選択するものとされていた。しかし見知らぬ他者の存在は、常に否定的に働くわけではなく、「賑わい」や「安心感」などとと表現されるように、時には人を引きつける働きをしていることが観察される。
 本研究では、都市公園における滞在者の分布と着座行動を時間を追って記録し、人の存在が別の人を誘引する現象を定量的に捉えることを目的としている。着座行動を時系列的に分析することで、着座回数の平均値では捉えることができなかった、着座場所と周辺滞在者のダイナミックな関係を把握する。本編では調査の概要を示している。

その2
前編で記述した滞在者の分布と新たな着座場所とを元に、本編では都市公園における滞在者の分布と新たに選択された着座場所の空間的な関係を時系列に分析している。その結果、選択された着座場所の周囲には他者に滞在して欲しくない領域があり、その外側に他者に滞在して欲しい領域があることが分かった。こうした他者を誘引するような距離や人数は、場所によって異なるものであり、都市公園の物理的な特徴や座面の位置関係に依存していることが示された。

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公共空間における他者の占有領域の知覚に関する研究

<日本建築学会計画系論文集 No.519,Pp.93-100,1999年 5月> 大野隆造、松田好晴

 本研究は、人がある場所に位置した際にその人が一時的に占有したと他者から知覚される空間的広がりを「占有領域」と呼び、それが壁や柱などの空間構成要素の配置とその中での人の位置の違いによってどのように変化するかを明らかにすることを目的とする。
 他者がいない状況と他者をあらかじめ1人配置した状況での被験者の居場所選択行動を実寸大模型実験により分析することにより、居場所として選択される場所と壁や柱による空間構成との関係、および他者が介在することによる選択場所や行動の変化を明らかにした。さらに、1/10の模型を用いた実験から、壁や柱などで規定される空間の広がりを一般の人々が日常の言葉でどう表現しているかを求め、それらと実寸大模型実験で得られた占有領域の広がりとの関係を考察しすることにより、潜在的な占有領域の知覚を日常的に用いられる空間を限定する言葉によって表現できることを明らかにした。
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時間経過に伴う状況の変化が待ち合わせ行動に及ぼす影響(その1,2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1) Pp.681-684, 1997年 9月> 関元 規子, 小林美紀, 大野隆造

 本研究では、人間の行動を、時間経過に伴い変化する環境と心理状態から捉え、その関係を表記し、明らかすることを目的とし、時間的な条件を持つ待ち合わせ行動を取り上げ、待ち合わせ場所での行動の軌跡、変化していく環境を記録し、さらにその場所の利用経験や相手の来る方向等の初期情報および場所の選択理由のインタビュー調査を行ない、環境の変化および行動とそれにより推測される心理状態の変化を、時間軸上で分類・表記した。
 初期情報量の違いによる行動の差異、待ち合わせ場所の空間構成による影響等を示すことにより、様々な環境の変化や潜在的欲求が人間の行動に及ぼす影響を明らかにした。

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屋外空間における着座行動からみた環境ー行動系に関する研究(その1,2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1) Pp.685- 688, 1997年 9月> 阿部泰浩,林 司,大野隆造

 本研究は人間行動とそれに影響を及ぼす種々の環境要因との関係を明らかにし、 それによって空間の特質を視覚的に表現して、設計を支援する一手段を提示すること を目的としている。
 ケーススタディとして、多様な環境−行動関係が観察される屋外 での着座場所選択行動に着目し、都市小公園における観察調査を実施した。調査結果 をもとに着座行動とそれに影響を及ぼすと考えられる環境要因(視覚的な空間の広が り・歩行者の流れ・着座面の状態)との関係を明らかにするため、コンピュータを用 いこれらの要因の定量化、視覚化を試みた。
 その結果、着座行動がそれらの要因と人 の着座目的によって異なることが示された。

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市街地の小空間における滞在行動に関する研究

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E) Pp.1071-1072, 1994年 9月> 西 正樹,大野隆造

 本研究は、市街地の小空間における人々の滞在行動を分析し、場所選択の要因を明らかにして、計画の基礎資料とすることを目的とする。
 ビデオカメラを用いて神戸三ノ宮北広場の撮影調査を行ない、ビデオ映像をもとに滞在者基本デ-タを作成する。このデ-タをもとにコンピュ-タを用いて、滞在者相互間の関係、滞在目的、グル-プ構成人数が滞在場所の選択に及ぼす影響を分析した。
 その結果選択される滞在場所は、滞在者の特性や相互関係によって説明されることを示した。
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