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研究紹介>心理・行動コンセプト>環境行動>スキーマ・アフォーダンス

分岐点における角街路の期待度と来街者の経路選択に関する研究

<日本建築学会大会 学術講演梗概集 Pp.841-842,2012年 9月> 斎藤寛彰, 大澤昭彦, 大野隆造

 本研究は、街路分岐点においてその先に目的とする業種の店舗の存在に対する期待の度合を「期待度」と定義し、分岐点で得られる視覚情報と期待度の関係、及び期待度と経路選択行動の関係を分析することで、期待度によって都市空間における回遊行動を説明することを目的とする。
 下北沢を実験対象地として、まず、「期待度評定実験」により各分岐点に接続している各方向の街路の期待度を求め、その後実験対象地内で「回遊実験」を行い、期待度の評価と回遊行動の関係を検討した。「期待度評定実験」は対象地内の86 箇所の分岐点に接続している全299 の街路を撮影し、L 判印刷の写真を用い、対象地に不慣れな学生24 名を被験者として、期待度を10 段階で評価させた。回遊実験については、被験者6 名で合計12 回の回遊行動を記録し、経路選択データを得た上で、期待度の大きさと経路選択の関係、期待度の差の大きさと経路選択の関係、回遊時の直進性の傾向などを分析した。結果として、各街路の期待度を定量化し、各分岐点における期待度の差を検討することにより、簡易的に各地点での来街者の経路選択を予測することができる可能性が示唆された。

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施設の立地環境に対する個人のスキーマに関する研究

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1)pp. 115-118,2008年9月> 

前田 百合香、大野 隆造
 初めて訪れる街で駅や銀行等といった施設を探す際、地図や標識を見たり人に尋ねたりする他に、探している施設がありそうだと感じる街路環境のイメージを想起して目的地の方向を予測することがある。このイメージは過去の経験から獲得・形成された対象の捉え方であり、認知心理学ではスキーマと呼ばれている。しかし、慣れ親しんだ街並みとは様子が異なる場合、たとえば海外の都市へ行ったときなど、個人の持つスキーマがその土地の街並みには当てはまらず、道に迷いやすいことが考えられる。
 本研究では、スキーマが施設の存在する場所の分かりやすさに関係すると考え、都市施設の立地環境に関わるスキーマの存在を確認し、スキーマに関わる環境中の要素を探る。

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住宅室内空間に対する個人の図式と評価の関係

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 983-986, 2007年 8月> 
川野 江里子、Moon Jung Eun、大野 隆造

 これまでの室内空間の評価に関する研究では、多くの人にとって好ましい環境のあり方を求めることに主眼が置かれ、それらの研究から導かれる結論の多くは平均的な傾向を示すにとどまっていた。また、個人による評価の差異については、特定の属性の違いによる評価について調べたものがほとんどであった。そこで、本研究では、環境に対する評価は個人の「図式」に基づいて行われるとする評価モデルを用い、住宅室内空間の評価と各個人の「図式」との関係について詳細に考察する。
 志水は、この図式に基づいた評価モデルの妥当性を検証するため、住宅の「落ち着き」の評価に適用し分析を行った。その結果、個人の図式と評価対象空間との心理的距離が近いほど、「落ち着き」を感じることが示唆された。また、空間を評価する際に、個人の図式と照合される内容として、空間を構成する個々の「要素」(色・テクスチャ)と「空間全体」について検討した。しかし、これらの内容と個人の図式との関わりを示すにとどまっており、その関係について詳細に考察されていない。
 そこで本研究では、図式と評価の関係について新たなモデルを設定し、志水が検討した「要素」や「空間全体」と照合される図式の側面として、機能的側面と感覚的側面があると設定する。この図式の二側面がどのように対象空間と照合されているのかを実験的に明らかにした。

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戸建住宅の外部空間に対する意識とその利用に関する研究

<日本建築学会大会 学術講演梗概集F-1, Pp.39-42, 2002年 8月> 
久保恵美子、添田昌志、大野隆造
 近年郊外に建設される戸建住宅では、住宅の作りが似通っている一方で、庭等の外部空間では家事から趣味まで多様な利用がされ、住人の住環境に対する見方や考え方が何らかの形で反映されていると考えられる。
 本研究は戸建住宅の外部空間の物理的特性とその利用の実態および、外部空間に対する住人の意識を調査し、それらの相互関係を明らかにすることを目的とする。

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室内空間に対する予期図式と「落ち着き」評価に関する研究(その1,2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1) Pp.773-776,1997年 9月> 
志水隆之,松田好晴,大野隆造

 本研究は、建築空間の「落ち着き」に関する評価と「居間らしい」といった各自が部屋の用途ごとに持つ予期図式との関係を実験的に明らかにすることを目的とする。
 実験では空間の用途が異なる5種35枚の室内写真及びその画像を分割した上でランダムに配置して形態情報を除いたものと、線画化して色・テクスチャーの情報を除いたものの3パターン、合計105枚(3×35)の刺激を作成し、「落ち着き」に関する評価と各自が予期図式として持つイメージとの類似度を回答させた。
 その結果「落ち着き」の評価は個人ごとに異なるが、各自の予期図式に基づく「部屋らしさ」の判断との心理的距離が小さい程高いという点で共通していることが明らかになった。

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都市公園における着座選択行為からみた屋外空間のアフォーダンスに関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1) Pp.851-852, 1995年 8月> 
林 司,大野隆造
 本研究は、都市公園における着座選択行動を分析し、環境要素が着座選択に与える影響や、人の属性や着座目的による物理的環境のアフォ-ダンスの違いを解明することを目的とする。
 神戸三宮東遊園地において、着座選択に影響を及ぼすと考えられる着座面状態、着座場所周囲状態、通行量影響範囲を3つの環境要素について分類し、実態調査より着座選択と環境要素との関係を分析した。
 その結果、着座選択は着座目的に大きく依存し、環境そのもののもつアフォ-ダンスが大きく関係していることを示した。
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