商業施設の店舗ファサードおよび通路形状が歩行時の視行動と印象評価に与える影響 |
<日本建築学会大会 学術講演梗概集, Pp.147-148, 2014年 9月> 伊藤慎太郎, 諫川輝之, 大澤昭彦, 大野隆造
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本研究は商業施設の商品の見落としやすさの観点から、通路形状と店舗ファサードによる空間構成の違いが人の視行動に及ぼす影響について実験的に明らかにすることを目的としている。
実験内容は、各空間構成に設定し た経路を歩行するCGアニメーションを被験者に見せ、店内にある指定した商品を探索させたものである。1 つの空間構成に対し、1種類の商品を複数探索する状況と3種類の商品を複数探索する状況を用意した。ター
ゲットの個数は、経路歩行時に視野内に入る店舗の個数の2倍とし、視認可能な範囲の店舗にランダムに配置 した。探索の際、アイカメラを被験者に装着して計測し、印象評価を行った。
実験結果から以下3つの知見が得られた。1)奥が見通せない空間であるほど回遊性が高く、オープン型ファサードの方のような、ある程度店舗内の見通しがきき、左右を交互に見て、全体を見渡せるような空間が探しやすい傾向がある。2)曲がり角のある先を見通せない空間の方が連続的に続く空間よりも検出率(ターゲットを見つけた人数
の割合)が低く、見落とされやすい傾向がある。3)垂直な壁の方が平行な壁よりも可視時間が長く、 検出率が高い。 |
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上下方向の移動を伴う経路探索に関する研究
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<日本建築学会計画系論文集 No.516, Pp.87-92,1999年 2月> 大野隆造,串山典子,添田昌志
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本研究は、階段やエレベータ等による上下方向への移動が、
方向の把握や経路探索行動に及ぼす影響を検証することを目的とし、
大学の校舎と百貨店において経路探索行動実験および方向指示実験を行った。
その結果、上下方向の移動によって方向を見失う場合があること、方向喪失時に周辺環境から
情報を得ることによって正しい方向を再認識できる場合があること、階段やエレベータなど上下
方向の移動手段の違いによる影響は他の環境条件の影響に比べて小さいこと、正しく経路選択を進める
ためには周辺環境の変化に応じて幅広い種類の情報を利用する必要があることが明らかになった。
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空間寸法および構成要素の定量的分析による移動空間の分節化〜旧山邑邸におけるケーススタディー〜
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<日本建築学会大会
学術講演梗概集(E) Pp.1145-1146,1994年 9月> 山田哲也,大野隆造
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本研究は、屋内の段階や廊下などの連続した移動空間における雰囲気の変化を空間寸法や仕上げといった種々の空間構成要素の変動により明らかにすることを目的とす。
F.L.ライト設計の旧山邑邸を研究対象とし、実測調査により作成した図面から移動観察点を中心軸(直線)として周囲の構成面を描き直し、それを基に諸要素の変化プロフィ-ルを求め、各要素の属するカテゴリ-ごとに変化点を読み取り、それらを総合して移動空間の分節化を試みた。
その結果、変化点の分布から、変化点の少ないまとまった空間と変化点が密な移行帯が抽出され、さらに各要素で異なる変化のリズムによるずれが雰囲気の多様性を生みだしていることが明らかになった。
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