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研究紹介>環境> 近隣

廃校施設の活用に対する周辺住民の評価に関する研究 (その1、その2)

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(F-1)pp. 519-522,2012年 9月>荒木将行, 小川遼, 大澤昭彦, 大野隆造

 本研究は、廃校となった施設の活用のされ方の違いによって周辺住民の評価にどのような影響を与えているのかを明らかにしたものである。
 調査方法としては、過去10 年間で廃校になった公立小中学校を研究対象とし、廃校施設が実際にどのように活用されているかなどの実態を把握するため、自治体にアンケート調査を行った。
 その結果を基に、周辺住民の評価に大きく影響を及ぼすと考えられる要因として3 つの視点@建物の有無、A建物の利用の有無、B地域住民が利用できるスペースの有無に着目し、さらに施設内を自由に出入りできる開放性の違いも加えて、廃校施設の活用方法を5 つのタイプに類型化を行った。また、廃校施設の利用のされ方が周辺住民にどのような影響を及ぼし、どのような意味を持つかを明らかにするために、以上の5 つのタイプからそれぞれ代表事例を選定し、旧学校敷地の周辺住民に対してアンケート調査を実施した。
 その結果、旧学校との関わりの違いによって廃校になった時の心境及び建物の保存の評価とその理由が異なることが明らかとなり、廃校施設を利用する際には地域住民に対して施設内容を周知させ、開放性を高めて地域住民と連携を図る必要性があることが示唆された
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居住地域の環境と乳幼児を連れた親の外出行動との関係
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 906-907,2010年 9月>鴛海祐太、小林美紀、添田昌志、大野隆造
 育児環境の変化による乳幼児の親の孤立化や育児ストレス・不安の増加が問題となっている。こうした環境の中、育児中の親たちは気分転換や気晴らしのために外出したいと考えており、外出行動を支援する地域環境を整備することの重要性が認識されつつある。
 そこで、本研究では乳幼児を連れた親の外出行動に関わる地域の環境要因を考察していく。物理的環境の異なる地域でアンケート調査を実施し、選択される外出先やルートの特徴を把握する事を目的とする。
 本研究では、物理的環境の異なる地域として世田谷区世田谷地域と荒川区の2地域4エリアを調査対象地域とした。これらの地域に住む0歳から3歳までの子どもを持つ親に対し、アンケート調査を実施した。

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環境の変化により愛着が自覚される場所に関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1)pp. 113-116,2008年9月> 古川 槙一、大野 隆造
 都市再開発はそれまでの環境を著しく変化させる。しかし、変化した場所に対して住民が愛着を抱いていた場合、その再開発によってもたらされる住環境を住民が望んでいないことも考えられる。再開発による変化後も住民にとって良好な住環境であるためには、住民が愛着を抱く場所を理解し、住民に愛されている既存のストックを残しながら、変えない場所、変える場所をしっかりと選ぶことが重要である。 このような場所への愛着をAltman & Lowは「人間と場所との精神的な絆」であると定義した。この定義は愛着研究において現在最も多く引用されている。しかし、ある場所に対する愛着を住民自身が自覚していないことも多い。愛着を抱いている場所を失うこと、もしくは失う危機に直面し、ようやく愛着を抱いていたことに気づくことも考えられる。 これまでの研究ではこのような潜在的な愛着を抱かれる場所がどのような場所なのか報告しているものは少ない。
 そこで本研究ではこのように住民たちが愛着を抱いていても気づきにくい場所がどのような場所なのか、その場所に対する関わり方を中心に特徴を明らかにした。

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大学生のキャンパス周辺地域への愛着に関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 1063-1066, 2007年8月> 大山 理香、添田 昌志、大野 隆造
 近年、大学とその周辺地域の連携をめぐる様々な取り組みが盛んに行われ、地域に果たすべき大学の役割が重要視されている。大学と地域とのつながりは、大学と自治体などの組織同士による連携活動だけではなく、学生がその地域で行う様々な連携活動によっても生み出される。学生が地域に意識を向け、地域との連携活動に参加することにより、地域の活性化や地域に貢献する人材の確保など、地域にもたらされる利益は大きい。
 一方、地域への愛着は、若林によって、地域への帰属意識や地域活動への参加意欲といった社会的責任感を促すと指摘されている。大学と周辺地域が良好な関係を築いていくためには、学生に周辺地域への愛着を形成させることが取り組むべき課題の一つであるといえる。
 そこで本研究では、大学生のキャンパス周辺地域への愛着について把握し、その愛着の形成に影響を与える要因について検討し、キャンパス周辺地域への愛着と、地域への意識や連携活動に対する参加意欲との関係について明らかにした。

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転用された伝統的近隣施設に対する住民の評価に関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1),Pp.1129-1130,2003年9月> 原田慎也,添田昌志,大野隆造
 近年、建物を壊さず機能を変更するいわゆる「用途転用」が注目されている。特に、住民が長く日常的に利用し、地域のランドマークになっているような建物が残される事は、住民にとって重要なことと考えられる。 そこで、人々が日常的に使用し、特徴的な形態を有する近隣施設として銭湯に着目した。
 本研究は建物が形を留めることが、場所との関りをなくすことによる喪失感を緩和し、思い出やまちの歴史を継承するといった心理的な効果があると考え、そのような効果や転用された建物に対する評価が、個人の転用前後の建物への関り方、および、建物の物理的な残され方によって異なることを明らかにすることを目的とする。

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地域に関する情報が居住地への愛着形成に与える影響

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1),Pp.769-770,2001年9月> 槙野光聰,添田昌志,大野隆造

 本研究は、住民の居住地への愛着形成にその地域に関する情報の獲得が及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。
 居住地への愛着形成が特に求められる層として新興住宅地の賃貸集合住宅居住者を研究の対象とし、広報誌を模して自作した居住地域の自然や公共施設など地域環境に関する冊子とボランティア活動や町内会など地域活動に関する冊子の2種類を配布した。冊子配布の前後及び配布中に住民の地域に対する意識を尋ねるアンケートを実施し、その経時的な変化を追跡した。その結果、居住地への愛着の多面的な構造が明らかになるとともに、居住地への愛着形成と地域情報の獲得の間には有意な関係があることが示された。

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屋外公共空間に対する 心理的支配に関する研究

<日本建築学会計画系論文集 No.529, Pp.133-139,2000年 3月> 小林茂雄,箭内亮一,大野隆造

 本研究は、独立住宅が近隣空間に及ぼす心理的支配が、どのような物理的要因によって形成さ れているかについて検討し ている。
 住宅展示場における4つの住宅を対象とし、昼間と夜間の2つの時間帯において、16名の被験者に心理的支配を評価させる実験を行った。実験の結 果、心理的支配は全体的に住宅の視覚像の大きさと関係づけられたことから、各観察点における住宅外観、掃き出し窓、玄関の立体角の大きさを計測し、それら と心理的支配との関連について検討した。
 その結果、心理的支配に与える各構成要素の効果は、個人により異なることが示された。また夜間の心理的支配は、昼 間の要因の他に、観察点を照射する光の強さと、対象住宅の開口部から表出する光の強さの2つが加わることが示された。

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