研究紹介>心理・行動コンセプト>環境知覚> 移動・身体動作動
伝統工芸制作における動作とその環境に関する研究
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<2014年9月,日本建築学会大会 学術講演梗概集, pp.693-694> 川瀬亮, 大澤昭彦, 大野隆造
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大量生産・大量消費社会の反動から、伝統工芸への関心が高まりつつあり、伝統工芸の技術の保存と産業の 復興に向けて活動が活発になっている。
伝統工芸の作業姿勢は床座が代表的だが、高齢化によって床座での作業が困難になることや若者の床座離れにより、椅子座への移行が予想される。
そこで本研究では、伝統工芸の作業現場における道具・材料の配置や作業者の分析を通して、作業環境の特徴を把握するとともに、床座の有用性と椅子 座への移行の可能性についての知見を得ることを目的とする。
作業環境の観察調査から、床座、椅子座、直立の作業姿勢でそれぞれ異なった道具・材料の配置をしていることが明らかとなった。また、伝統工芸士へのインタビューにより、観察調査で明らかとなった作業姿勢と道具・材料の配置の関係性が確認された。
また、床 座から椅子座への移行可否に関して伝統工芸士にインタビューを行った結果、力の調整の可否が床座から椅子座への移行可能性に関係することが示唆された。
そこで、どのような動作が移行可否に影響するのか検証するために、動作の分類・分析を行った。その結果、主な動作が軽微な力を使う場合は移行可能、重心移動を伴い
大きな道具を使う動作の場合は移行不可能、その間に相当する力を主に使う場合は条件付きで移行可能である ことがわかった。
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街路空間における歩行時の心理状況が分岐点での経路選択に及ぼす影響(その1、その2)
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<2011年8月,日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 885-888> 諫川輝之、大野 隆造
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街路の分岐点における経路選択は、歩行者の置かれている状況によって異なる傾向を示すと予想される。人は行動に必要な情報を周囲の環境から得ているが、状況が異なれば取得しやすい情報の種類も変化し、それが経路選択の差異として現れてくるものと考えられる。経路選択については、これまで多くの研究がなされてきたが、人の置かれた状況による差異については明らかになっていない。
本研究では、緊急時・目的遂行時・散策時の3 種類の状況を想定したシナリオを与え、それぞれの状況が経路選択にどのように影響するのかを検討した。様々な環境条件をもつY 字型街路の映像を没入型三面スクリーンに提示して経路選択のシミュレーション実験を行ない、状況ごとに選択されやすい経路が異なること、またそれは環境から得る情報の違いとして説明できることを明らかにした。
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操作対象のレイアウトと動作の身につきやすさとの関係
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<2008年8月,日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 841-842> 服部 真季、柳 在鎬、大野 隆造
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一度「身についた」技能、操作などは忘れにくく、マニュアルなどの手掛りを必要としない。また効率的な対応や状況の変化への素早い反応が可能である。このことから、近年「身につける」という現象(身体知注1)
の獲得)に関する研究は、スポーツ科学や人工知能の分野において盛んにおこなわれてきた)。
本研究では「身につきやすさ」を記憶に残りやすい操作、忘れにくい操作であることと定義し、客観的な観測による「身につきやすさ」の評価方法を提案するとともに、操作対象を系統的に変化させた実験により「身につきやすさ」に影響を与える要因を調べている。
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内部空間の視覚的シークエンスの記述に関する研究
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<日本建築学会大会
学術講演梗概集(E-1) Pp.819-820,1997年 9月> 山田哲也,大野隆造
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本研究は3次元内部空間での視覚的なシークエンスを パーソナルコンピュータを用いて客観的に予測する方法を
提案することを目的としている。建築空間を移動する際に 視点の移動に伴って見え隠れする空間構成面を定量的に捉え、
新たに現われる表面の視野内での分布を計測し表示することに よって、視覚的なシークエンスを記述する。これによって、移動時に体験される空間の分節化と視線誘導に関連すると考えら
れる、視覚的な情報量の変動とその視野内での偏りを示すことができた。
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移動に伴う感覚情報の変化が視野の誘導に及ぼす影響
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<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1) Pp.811-812, 1995年 8月> 秦 朋宏,大野隆造
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本研究では、移動による感覚情報の変化が歩行時の視線を誘導すると仮定し、その関係を定量的に解明することを、廻遊式庭園を研究対象として試みた。
研究の方法としては、被験者の行動をビデオに記録する実験を行ない、視方向、滞在時間の行動プロフィ-ルを作成した。また、図面から樹木、天空等の可視等の可視量や苑路の標高等の記述をした変化プロフィ-ルを作成し、行動との関係を分析した。
その結果、視方向の上下動は苑路のテクスチャ-、登り下りの変動に大きく左右されることが分かった。また、左右90度を見る地点、停止して見る地点とその方法も一致し、水面の可視量、空間の拡がり、注視対象物の見える方向と関係があることが明らかになった。 |
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空間寸法および構成要素の定量的分析による移動空間の分節化〜旧山邑邸におけるケーススタディー〜
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<日本建築学会大会
学術講演梗概集(E) Pp.1145-1146,1994年 9月> 山田哲也,大野隆造
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本研究は、屋内の段階や廊下などの連続した移動空間における雰囲気の変化を空間寸法や仕上げといった種々の空間構成要素の変動により明らかにすることを目的とす。
F.L.ライト設計の旧山邑邸を研究対象とし、実測調査により作成した図面から移動観察点を中心軸(直線)として周囲の構成面を描き直し、それを基に諸要素の変化プロフィ-ルを求め、各要素の属するカテゴリ-ごとに変化点を読み取り、それらを総合して移動空間の分節化を試みた。
その結果、変化点の分布から、変化点の少ないまとまった空間と変化点が密な移行帯が抽出され、さらに各要素で異なる変化のリズムによるずれが雰囲気の多様性を生みだしていることが明らかになった。 |
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感覚刺激情報源として環境の記述
〜廻遊式庭園のシークエンスに関する研究〜 (その1)
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<日本建築学会計画系論文集 第461号 Pp.123-129,1994年 7月> 近藤美紀,大野隆造
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本研究は、廻遊式庭園を対象として、そこにおけるシ-クエンシャルな空間体験を種々の感覚刺激情報源と考えられる環境の種々の変量の変化プロフィ-ルによって明らかにすることを目的とする。
本報では、名園といわれている廻遊式庭園の実測図をもとにパ-ソナルコンピュ-タを用いて、苑路に沿う観察点における環境の諸変量の計測方法を示した。 |
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