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研究紹介>環境> 住宅・住宅地

住宅外観の竣工後における変化とその評価
<日本建築学会大会学術講演梗概集, Pp.1099-1100,2013年8月> 佐藤至, 大澤昭彦, 大野隆造

 本研究は、住宅竣工時と竣工後の物理的要因の変化によって外観の評価がどのように変化するのか、また、評価の変化が起こる要因について考察することを目的とする。
 雑誌や工務店・ハウスメーカー等から収集した竣工時の写真と半年以上経過した後に、竣工時の写真と近い条件で撮影した写真を2枚1組、計20組選定し、11個の評価項目で評価実験を行う。評価項目の1つである「好ましさ」に関してのみ、その理由と注目した物理的変化と評価の際に考慮した観点を聞き出した。好ましさの結果から、物理的変化は“素材の変化”(ex:RC造では評価が下がり、木造では上がる)、“植物の変化“(ex:住宅に対する緑の被覆率)、”人為的関与”(ex:手入れなど)に分類できることが明らかとなった。本研究で、竣工時は住み手の様子が感じ取れる事、竣工後は住み手が継続的に手入れをする事が好ましい経年変化をする上で重要と考えられる。

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高層集合住宅の公開空地における部外者の利用実態に関する研究
<日本建築学会大会 学術講演梗概集(F-1)pp. 1039-1040,2009年 8月> 大滝章裕、大野 隆造
 公開空地は部外者に対して公的空間としての性質をもち、交流を補う可能性をもっている。
 本研究は、公開性の高い公開空地を創出する一助とするために、どのようなことが部外者の利用に影響するのかを明らかにすることを目的とする。
 都内に在する高層集合住宅の公開空地に候補を絞り、立地条件の異なる14箇所を対象に、その利用実態と環境を観察により調査し、部外者の利用には立地条件や周辺環境、平面形態などが関わっていること、時間帯によって利用者層や行為が異なっていることを明らかにした。
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自然共生型住宅団地の自然計画環境に対する居住者の選好と利用に関する研究

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 859-860,2008年 9月> Lee, Hyun Jung, 大野 隆造

本研究は、多様な自然の要素や形態を利用した自然環境計画が行かれた都市近郊の集合住宅において計画された「自然環境」の住民による認知や選好と利用の実態を明らかにする。Min&Lee(2006)は集合住宅の外部空間利用に関する研究で住民が好む空間と主に利用する空間が互いに一致することを明らかにし、‘場所(place)=選好空間=利用空間’のモデルを検証した。しかし計画された自然環境はよく利用される空間ではなく、その原因は住民の要求、人間の日常的な行為パターン、および行動領域に対する理解不足などである(Lee et al., 2008) 。Rapaport(2005)によれば人々は住居環境内に多様な意味と価値を与え、‘生活世界’を経験し各自の基準(個人的, 文化的など)によって環境を評価する。そして、認知を通じて意味と価値を捜して、それに対する選好度て空間を選択して使う。日常生活で使われる環境はより重要な環境と評価されたと言える。また人間は環境を評価する時に一つ一つの要素で評価をするのではなく全体的な状況を通じて空間を評価する(大野, 2001)。自然環境が‘場所’として好まれ、よく利用されるためには心理的な選好空間と利用空間を一致させなければならない。本研究では集合住宅の外部空間の中で好まれる空間, 利用される空間の関係を明らかにし、このような空間の環境的特性(要素および状況)を把握した。
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住宅室内空間に対する個人の図式と評価の関係

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 983-986, 2007年 8月> 川野 江里子、Moon Jung Eun、大野 隆造

これまでの室内空間の評価に関する研究では、多くの人にとって好ましい環境のあり方を求めることに主眼が置かれ、それらの研究から導かれる結論の多くは平均的な傾向を示すにとどまっていた。また、個人による評価の差異については、特定の属性の違いによる評価について調べたものがほとんどであった。そこで、本研究では、環境に対する評価は個人の「図式」に基づいて行われるとする評価モデルを用い、住宅室内空間の評価と各個人の「図式」との関係について詳細に考察する。
 志水は、この図式に基づいた評価モデルの妥当性を検証するため、住宅の「落ち着き」の評価に適用し分析を行った。その結果、個人の図式と評価対象空間との心理的距離が近いほど、「落ち着き」を感じることが示唆された。また、空間を評価する際に、個人の図式と照合される内容として、空間を構成する個々の「要素」(色・テクスチャ)と「空間全体」について検討した。しかし、これらの内容と個人の図式との関わりを示すにとどまっており、その関係について詳細に考察されていない。
 そこで本研究では、図式と評価の関係について新たなモデルを設定し、志水が検討した「要素」や「空間全体」と照合される図式の側面として、機能的側面と感覚的側面があると設定する。この図式の二側面がどのように対象空間と照合されているのかを実験的に明らかにした。

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居住環境における防犯性とその他の生活の質のトレードオフ
  (その1)  防犯性の評価
  (その2) トレードオフ関係の分析

<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-2),Pp.27-31,2002年8月> 大日方宏行,添田昌志,大野隆造

 本研究は、住居と街路における防犯性能の高さが、プライバシーの確保やデザインの好みなどと いった「生活の質」とトレードオフ関係にあることを、合成写真を用いた住民に対する評価実験から示し、住民の居住環境の現状と住環境に対する意識との関係 を明らかにすることを目的としている。

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戸建住宅の外部空間に対する意識とその利用に関する研究

<日本建築学会大会 学術講演梗概集F-1, Pp.39-42, 2002年 8月> 久保恵美子、添田昌志、大野隆造

近年郊外に建設される戸建住宅では、住宅の作りが似通っている一方で、庭等の外部空間では家事から趣味まで多様な利用がされ、住人の住環境に対する見方や考え方が何らかの形で反映されていると考えられる。本研究は戸建住宅の外部空間の物理的特性とその利用の実態および、外部空間に対する住人の意識を調査し、それらの相互関係を明らかにすることを目的とする。

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設計案の提示手段が居間に対する要求の現れ方に与える影響
<日本建築学会計画系論文集 No.555,Pp.137-144, 2002年 5月> 小林茂雄,川田真純,大野隆造
 本研究は住宅居間を対象として設計者の提示する設計案から建築教育を受けていない施主がどのような情報を読み取っているのか、そこからどのような要求が引き出されるのかを明らかにし、施主の潜在的な要求を引き出す為の設計案提示の方法を示すことを目的とする。実験は被験者に居間に対する要求をインタビューした後、3種類の実存する居間の図面、透視図、模型、実空間を提示し、それぞれに対する要求を聞き取った。その結果、要求が実験当初から一貫している被験者がいる一方、提示手段によって新たな要求が引き出される被験者がおり、それぞれの提示手段によって伝えられる情報とそこから引き出される要求が異なることが明らかになった。

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屋外公共空間に対する心理的支配に関する研究

<日本建築学会計画系論文集 No.529, Pp.133-139,2000年 3月> 小林茂雄,箭内亮一,大野隆造

 本研究は、独立住宅が近隣空間に及ぼす心理的支配が、どのような物理的要因によって形成さ れているかについて検討し ている。
 住宅展示場における4つの住宅を対象とし、昼間と夜間の2つの時間帯において、16名の被験者に心理的支配を評価させる実験を行った。実験の結 果、心理的支配は全体的に住宅の視覚像の大きさと関係づけられたことから、各観察点における住宅外観、掃き出し窓、玄関の立体角の大きさを計測し、それら と心理的支配との関連について検討した。
 その結果、心理的支配に与える各構成要素の効果は、個人により異なることが示された。また夜間の心理的支配は、昼 間の要因の他に、観察点を照射する光の強さと、対象住宅の開口部から表出する光の強さの2つが加わることが示された。

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住民の視覚的相互作用を考慮した集合住宅の配置計画に関する研究(その1)

<日本建築学会計画系論文集 No.467,Pp.145-151,1995年 1月> 大野隆造、近藤美紀

 
  本研究は、集合住宅の各住戸におけるプライバシ-や屋外通路における犯罪に対する不安感などの主観的評価が、それらの地点に注がれ得る視線の多少(視 線輻射量)の関数として捉えられると考え、その関数関係を求めて、そのような心理的影響を考慮した集両住宅の配置計画を支援することを目的とし、防犯・安 全性についてのアンケ-ト調査結果との関係を分析した。
 その結果、住民相互の見張りとしてのポジティブな意味での視線量が不足している場所に不安を 感じる傾向が明らかになり、防犯性を視線量によって論じる妥当性を示した。

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