研究紹介>環境マネジメント> 場所愛着・市民参加
場所アイデンティティ生成の契機としての異日常体験
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<日本建築学会大会 学術講演梗概集,Pp. 559-560,2015年9月> 所谷茜, 大澤昭彦, 大野隆造
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人口減少や生活様式の変化により、住民と地域とのつながりが希薄化してきている。住民の地域活動への参 加などが期待されているが、まずは地域に関心を持ってもらうこと、即ち場所アイデンティティの生成が求め
られる。その生成の契機のひとつとして、日常のルーチンから一時的に離れる体験(異日常的体験)によって、 地域を捉えなおすこと(対象化)があると考えられる。特に転居等の経験が少ない若者は、地域を対象化する
機会が少ない。
本研究では、異日常的体験のひとつとして高知市の日曜市での体験を取り上げ、日曜市での実 習を授業に取り入れている高知商業高校の生徒へのアンケートにより、異日常的体験と対象化の関係および対
象化と場所アイデンティティの関係を論じた。
アンケート調査の結果、日曜市や祭りなど、地域の持つアイデ ンティティといえる場所や出来事を体験すること、すなわち場所と不可分の異日常的な体験によって地域を対
象化することを通して、地域の特徴的な点を感じるという「外的評価」の側面、自分自身が生きてきた道のり に地域がどれだけ重要であったかを感じるという「過去との連続性」の側面、地域を理性的に評価する側面と
いう場所と関わる自己アイデンティティの3 つの側面と関係していることが明らかになった。
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市民による継続的な地域貢献活動の促進のための動機づけに関する研究 (その1、その2)
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<日本建築学会大会 学術講演梗概集(F-1),Pp.1047-1050,2011年9月> 松原啓祐, 添田昌志, 大野隆造
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近年、地域住民の日常における精神的な充実感への欲求の高まり等の社会背景から多くの活動団体が設立され、地域貢献活動が行われている。しかし、団体の中には様々な理由から活動を継続できない団体もある。
そこで本研究では、活動内容、活動を継続する動機、さまざまな活動への参加意向に対してのアンケート調査を実施した。調査の結果、活動内容ごとに継続動機が異なることが分かった。さらに、継続動機の選択の組み合わせを基に、活動者を7つの群に分類して分析した結果、群によって参加意向を示す活動、さらにその理由も異なることが分かった。このことから、活動内容ごとに、活動継続のための活動指針に関する考察を行った。
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環境の変化により愛着が自覚される場所に関する研究 |
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<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1)pp. 113-116,2008年9月> 古川 槙一、大野 隆造 |
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都市再開発はそれまでの環境を著しく変化させる。しかし、変化した場所に対して住民が愛着を抱いていた場合、その再開発によってもたらされる住環境を住民が望んでいないことも考えられる。再開発による変化後も住民にとって良好な住環境であるためには、住民が愛着を抱く場所を理解し、住民に愛されている既存のストックを残しながら、変えない場所、変える場所をしっかりと選ぶことが重要である。 このような場所への愛着をAltman
& Lowは「人間と場所との精神的な絆」であると定義した。この定義は愛着研究において現在最も多く引用されている。しかし、ある場所に対する愛着を住民自身が自覚していないことも多い。愛着を抱いている場所を失うこと、もしくは失う危機に直面し、ようやく愛着を抱いていたことに気づくことも考えられる。 これまでの研究ではこのような潜在的な愛着を抱かれる場所がどのような場所なのか報告しているものは少ない。そこで本研究ではこのように住民たちが愛着を抱いていても気づきにくい場所がどのような場所なのか、その場所に対する関わり方を中心に特徴を明らかにした。
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大学生のキャンパス周辺地域への愛着に関する研究 |
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<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1)pp. 1063-1066, 2007年8月> 大山 理香、添田 昌志、大野 隆造 |
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近年、大学とその周辺地域の連携をめぐる様々な取り組みが盛んに行われ、地域に果たすべき大学の役割が重要視されている。大学と地域とのつながりは、大学と自治体などの組織同士による連携活動だけではなく、学生がその地域で行う様々な連携活動によっても生み出される。学生が地域に意識を向け、地域との連携活動に参加することにより、地域の活性化や地域に貢献する人材の確保など、地域にもたらされる利益は大きい。 一方、地域への愛着は、若林によって、地域への帰属意識や地域活動への参加意欲といった社会的責任感を促すと指摘されている。大学と周辺地域が良好な関係を築いていくためには、学生に周辺地域への愛着を形成させることが取り組むべき課題の一つであるといえる。 そこで本研究では、大学生のキャンパス周辺地域への愛着について把握し、その愛着の形成に影響を与える要因について検討し、キャンパス周辺地域への愛着と、地域への意識や連携活動に対する参加意欲との関係について明らかにした。
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転用された伝統的近隣施設に対する住民の評価に関する研究 |
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<日本建築学会大会 学術講演梗概集(E-1),Pp.1129-1130,2003年9月> 原田慎也,添田昌志,大野隆造 |
近年、建物を壊さず機能を変更するいわゆる「用途転用」が注目されている。特に、住民が長く日常的に利用し、地域のランドマークになっているような建物が残される事は、住民にとって重要なことと考えられる。
そこで、人々が日常的に使用し、特徴的な形態を有する近隣施設として銭湯に着目した。本研究は建物が形を留めることが、場所との関りをなくすことによる喪失感を緩和し、思い出やまちの歴史を継承するといった心理的な効果があると考え、そのような効果や転用された建物に対する評価が、個人の転用前後の建物への関り方、および、建物の物理的な残され方によって異なることを明らかにすることを目的とする。
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地域に関する情報が居住地への愛着形成に与える影響
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<日本建築学会大会 学術講演梗概集(D-1),Pp.769-770,2001年9月> 槙野光聰,添田昌志,大野隆造
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本研究は、住民の居住地への愛着形成にその地域に関する情報の獲得が及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。
居住地への愛着形成が特に求められる層として新興住宅地の賃貸集合住宅居住者を研究の対象とし、広報誌を模して自作した居住地域の自然や公共施設など地域環境に関する冊子とボランティア活動や町内会など地域活動に関する冊子の2種類を配布した。冊子配布の前後及び配布中に住民の地域に対する意識を尋ねるアンケートを実施し、その経時的な変化を追跡した。
その結果、居住地への愛着の多面的な構造が明らかになるとともに、居住地への愛着形成と地域情報の獲得の間には有意な関係があることが示された。
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